「縮毛矯正と白髪染めを繰り返している癖髪にきれいに縮毛矯正をしたい」というお悩みのお客様の仕上がり写真です。
こちらのご質問をしてきてくだっさったお客様。
目次
縮毛矯正後の仕上がりの髪の動画
(※プライバシーの関係上、音声と本人の顔の写しはありませんのでご了承ください。)
今回はiPhoneではなく、初めてcanonの一眼レフで動画撮影を試みたので、だいぶピンボケしてます…。徐々に一眼レフでの動画撮影のスキルを上げようと思ってます。^^;
仕上がり写真
根元から毛先まで、艶々でサラサラに仕上がったのがご確認できるかと思います。
以下に私が考える「白髪染め(およびその他ヘアカラー)に対しての効果的なアプローチを掲載しています。
これを読んでいるあなたも、もしかしたら白髪染めを繰り返している方かもしれないので、この記事は参考によくお読みいただけると役に立つかと思います。
白髪染めを繰り返している髪に対する縮毛矯正で大切な事は
私は、白髪染めをしたことのある髪に縮毛矯正を行うにあったて一番大切なのは美容師側の「薬液の見極め」だと思っています。特に、2剤よりも1剤を何を使うか、という見極めはとても大切で、縮毛の成功率の80%はここで決まる、と思っています。
逆に言えば、ここの選定をミスすればかなりの確率で失敗します。
白髪染めをしている方は、このお客様に限らず、定期的に何度も白髪染めを繰り返しているかと思いますので、ココはとても重要なポイントになります。
つまり、「何度も短期間でカラーをしている=髪の強度は弱まっている」のと、「何度もカラーを毛先を繰り返している=髪にはカラー剤に含まれている残留アルカリが多く残ってしまっている」というのを良く理解して美容師は縮毛矯正1剤を選ばないと、かなりの確率で「真っすぐにはなったけど、パサパサになった」という結果になります。
白髪染めは白髪染め用の縮毛矯正をチョイスしなければならないのです。
何もしてない「バージンヘア」と白髪染めを繰り返した髪はそもそも毛髪強度が全然違う
タイトルにも書きましたが、バージンヘア(カラーやパーマ等を一切していない髪。新生毛とも言います)と、カラーリングや白髪染めをした髪は上記の理由から毛髪強度が違います。
ちなみに健康な髪(バージンヘア)の強度は、コーヒーカップ一個を持ち上げる力があります。100~150g位の縦の引っ張り具合に耐えられる、という事です。また、髪そのものに十分な伸びる余地がありますので、髪は引っ張ると元々の長さより30%以上は縦に伸びます。
それに対して、白髪染めを繰り返している髪は強度そのものが落ちている為、100g以下の重さにも耐えられない状態である事も多いです。これは、マニキュアなど弱酸性領域で行うカラーリングにはみられない現象なので、白髪染めのヘアカラー剤に含まれているジアミンの他に、アルカリ剤が大きな原因の一因ではないかと私は考えています。
また、髪のph(ペーハー)は4.5~5.5の弱酸性の領域(等電帯といいます)が健康な髪に最も近い状態なのですが、白髪染めなどのヘアカラーに含まれるアルカリ剤により、phは7近くまで上昇します。これは髪には残留アルカリと呼ばれる物質が残り、時間の経過ととも空気に触れるうちに酸化をおこし、いわゆる髪の「パサパサ感」の原因となります。
毛髪強度を低下させる要因は上記の2つが大きな理由です。
余談ですが私はそのカラーリングのアルカリ除去をし、髪のphを弱酸性の等電帯に戻す為に蟹やエビなどの甲殻類から取れる「キトサン」のエキスをヘアトリートメントとして縮毛矯正後の髪にシャンプー台で塗布します。これによって髪のペーハーは弱酸性に戻ります。ここでは説明が長くなるのでそれはまた違う記事で書きます。
白髪染め×縮毛矯正でよくある失敗とは(ビビり毛)
両者の毛髪強度の違いについて「白髪染めをした髪は健康な髪に比べ、とても脆くなっている」という説明しましたが、私はこの毛髪強度を無視して「クセの強度」を最優先した薬剤のチョイスをした場合、縮毛矯正は失敗すると考えます。いわゆるビビり毛と呼ばれるチリチリになったりするのは、まさにこの典型です。
大事なのでもう一度書きます。私が提唱する、白髪染めを繰り返している髪に縮毛矯正をする場合、成功するポイントは「髪のクセの強度」ではなく、「髪の毛髪強度」を最優先して美容師が薬剤を選定し、施術する事です。
「それで髪は真っすぐにちゃんとクセは伸びるの??」という声が聞こえて来そうですが、そこは安心してください。
髪のクセの強さよりも、髪の強度を優先してもしっかりと髪はストレートになってくれます。私が縮毛矯正を施したこの写真の仕上がりがように。
私はこの原理を「大人と子どものバトミントン」に例えてお客様にお話しする事が多いです。
誰もが子供の頃、一度は親や兄弟と遊びで、ラケットを片手にバトミントン遊びをしたことがありますよね??
もし、大人である親が、まだ小さな子供に剛速球でラケットで球を打ち返したらどうでしょうか??
とても非力な子供が球をキャッチできるはずもありません。というかそんな様子ではバトミントンという遊びそのものが両者の間で成り立たないでしょう。
毛髪でも同じ事が言えます。縮毛矯正の薬剤が大人(健康毛に対する強い薬剤)を使って、子供(毛髪強度の落ちた脆い状態の髪)に剛速球を打ったら、髪はその球を打ち返す(真っすぐで艶のある髪になるという結果となって反映する)事はできません。
では、白髪染めを繰り返す髪にはどうしたらいいか??
私は、大人の剛速球は、例えばチオグリコール酸を使った縮毛矯正剤がその一つだと思っています。
このチオグリコール酸という縮毛矯正剤の成分は、全国のサロンで広く一般的に使われており、決してこれが「悪」なのではないのですが、正直、毛髪強度の低い髪にはあまりに強すぎます。
しかし、パターンとしてお客様が「強いクセ毛を真っすぐにしたいのだけど」というご要望に対して、美容師側はそれに応えようと
「強いクセだから、強い薬剤を使おう」、という流れになってしまう事も多いです。
なので、私が提唱する、
「髪のクセの強度」ではなく、「髪の毛髪強度」を最優先して美容師が薬剤を選定し、施術する事
は、一般的な縮毛矯正技術からはまったく違うアプローチなので、同業者の美容師も驚くかもしれません。
※注)ちなみにチオグリコール酸が成分の薬剤は髪質によって非常に有効な成分で、私自身もサロンワークの中で重宝してよく使っています。ここでの話はあくまで「毛髪強度が脆くなった髪」に対して言っているので、チオグリコール酸が入っている薬剤は全てダメ、とかそういうのを言っているのではありません。
では、具体的に私が白髪染めをした髪に施術する際に使う縮毛矯正剤とは??
白髪染めやヘアカラーに特化した薬剤は、具体的にはここでは競合他社の美容師さんも多数見ているので、企業秘密としてお伝えできないのですが、(競合店に真似されても困るので)ヒントとしては先ほどのカラーの弱酸性領域の「等電帯」に完全に戻し、酸性領域で縮毛矯正をかける技術などがあります。(ざっくりした説明ですいません…)
取り扱い美容院があまり無い中で、当店では薬剤はそれ用のスペシャルなものを用意しております。どんな薬剤か?は実際にご連絡いただければ、丁寧にお答え致しますので、ご予約やご相談フォームよりご連絡下さい。
カラーやパサつきでお悩みの方、ぜひご相談下さい。あなたの髪の悩み、一緒に解決しましょう。
その他、白髪染めを繰り返した髪の縮毛矯正例
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※世界一周旅行したとき、ペルーのクスコにて撮影。(^^)
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